「引き寄せ」から目覚めたスピリチュアリストたち――幻想を超えて、本質へ

ふと湧いてきた疑問
一時期、「引き寄せの法則」や「宇宙の法則」といったスピリチュアルなメソッドが、驚くほど広がった時期があった。
思考を整えれば現実が変わる、波動を上げれば願いが叶う。そう信じて、多くの人が“引き寄せ”に夢を託していた。
かくいう私も、そのうちの一人だった。
マーフィーの法則から始まり、アファメーションや潜在意識の書き換えなど、やればやるほど「変われるような気がする」けれど、どこかでふと気づいてしまった。
——これ、ずっと終わらないかもしれないな、と。
願望が叶っても、次の願いが出てくる。
叶わないと、今度は「自分の波動が悪いせいだ」と自分を責める。
「これを信じれば幸せになれる」はずが、気づけば苦しくなっていた。
そんな中、かつて“引き寄せの旗手”だったスピリチュアリストたちが、少しずつその世界を離れはじめているのを感じた。
かつての“旗手”たちの変化
たとえば、happyさん。
かつては「引き寄せの実験」で人気を博した彼女も、いまはより内面的で、意識の構造を探るような発信に変化している。
「叶えること」よりも「自分の在り方」に目を向けているように見える。
奥平亜美衣さんも、同じような変化を感じさせる一人だ。
最初は“気分を整えれば願いは叶う”というメッセージだったが、近年は発信も控えめで、表舞台からは静かに退いているように感じる。
もしかすると彼女たちは、「引き寄せ」そのものに疑問を感じたというより、“それだけでは癒せないもの”があると気づいたのかもしれない。
引き寄せを“続ける”人たちの構造
一方で、今も「願いは宇宙にオーダーすれば叶う」といった世界観を発信し続けている人たちもいる。
たとえばakikoさん。
彼女の世界観は、夢や女神、宇宙といったキラキラした言葉に満ちている。
ただそれは、スピリチュアルというより「ファンタジーの世界を生きる」ような印象を受けることがある。
おそらく彼女にとってその世界観は、「救い」であり、「心の避難所」なのかもしれない。
子供の頃に奪われた自由や空想を、大人になってやっと取り戻したような。だから、あえてそこに生き続けるという選択もまた、ひとつの表現なのだろう。
ただしそれが、「現実からの逃避」になってしまうとき、本人も、そしてそれを信じる人たちも、現実と地続きの癒しを得ることは難しくなる。
「目覚め」とは、願望を捨てることではない
ここで誤解してほしくないのは、願望を持つことや、夢を描くことが“悪い”わけではないということ。
ただ、その願望の「出どころ」がどこか。
そこを見つめることが、本質に向かう鍵になる。
それが「欠乏」から来ているのか。「愛されたい」「認められたい」という幼い自分の叫びなのか。それとも、もっと深い「魂の衝動」なのか。
その違いに気づけたとき、私たちは初めて、何かを「叶える」ために生きる必要はなく、「ただ存在すること」にこそ価値があると感じられるのかもしれない。
このようにして、引き寄せのステージから“目覚めていく”人がいる。
それは幻想を否定するのではなく、幻想の奥にあった本当の願いを見つめなおす旅。
「叶えるため」から「在るため」へ。
目覚めとは、そんな静かなシフトなのかもしれない。
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