殻とともに、生きてきた 〜ヤドカリみたいな私の生き方〜

ヤドカリみたいだね
「あなたって、ヤドカリみたいだね」
昔、誰かにそう言われたことがある。
半分だけ顔を出して、体はまだ貝の中。
興味はある。外の世界も人も。だけど、ちょっと怖い。
出てみたい。けど、出たら戻れなくなるような気がして――
つい、もう一度、奥へと引っ込んでしまう。
もっと行動しなきゃ…!
そんな自分を、ずっと責めていた気がする。
「もっと思いきって行動しなきゃ」
「怖がってばかりじゃ、何も始まらない」
そうやって、何度も自分を叱った。
でもある日、ふと気づいた。
わたしは、この殻があったから、生きてこられたんじゃないか?と。
わたしの居場所
殻を背負っていると、鈍くて、動きも遅い。
でもそのぶん、ちゃんと“考える時間”があった。
人と距離をとる分、感じる力が強くなった。
怖がりだから、慎重にものごとを選べるようになった。
そして、殻の中には、ちゃんとわたしの居場所があった。
大切な相棒
いつも中途半端で、
すぐに決断できなくて、
顔だけ出して、様子をうかがって……
でも、そんな自分をようやく、悪くないなと思えるようになってきた。
殻は、わたしの欠点なんかじゃなかった。
ずっと一緒に歩いてきた、相棒だった。
時には守ってくれて、
時には背中を押してくれて、
今も、ちゃんとそばにいてくれる。
自分のペースで
もう無理に脱ぎ捨てなくてもいいんだと思う。
この殻を背負ったまま、少しずつ歩いていけばいい。
怖がってもいいし、迷ってもいい。
でも、わたしのペースで出ていけばいい。
ときどき、また引っ込んでもいい。
だってこれは、わたしだけの旅だから。
外の世界は、まだちょっとまぶしい。
でも今日は、もう少しだけ、顔を出してみようと思う。
そして、ゆっくり歩きながら、新しい風を感じてみようと思う。
殻と一緒に。わたしの相棒と一緒に。
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