レミーのおいしいレストランと、私のうなぎの記憶

この子は舌が肥えとるねえ
ピクサー映画『レミーのおいしいレストラン』(原題:Ratatouille)を、私は何度観ただろう。
あの作品がなぜこんなにも心に残るのか──ずっと言葉にできなかった。
でも、ある日ふと思い出した。
子どものころ、ひいおばあちゃんが買ってきてくれた“うなぎ”の味。
他の子どもたちがそこまで好きじゃない中、私だけ「うなぎがいい!」と笑っていた。
それを見てひいおばあちゃんは、「この子は舌が肥えとるねえ」と笑いながら、いつもうなぎを買ってきてくれた。
心に沁みるのは「味」より「記憶」
『レミーのおいしいレストラン』の中で、冷徹な料理評論家・イーゴが、ラタトゥイユを一口食べた瞬間、幼い頃、母親に作ってもらった料理の記憶に引き戻される名シーンがある。
料理の味より先に、そのときの空気、表情、あたたかさが、心を満たしていく。
あの瞬間、私もまた、自分の“うなぎの記憶”と重なっていたのだと思う。
美味しいって、愛された証かもしれない
うなぎは今や高級で、私はもう「誰かに買ってもらう」ような年齢じゃない。
だけど、スーパーで中国産のうなぎをたまに買ってきて、一人で温めながら、心の中ではあの頃のひいおばあちゃんと並んで食べている。
きっと誰の中にも、「人生の一皿」がある。
甘辛い煮物だったり、カレーだったり、母のおにぎりだったり。
それを思い出すたびに、自分が確かに誰かに愛されていたことを思い出す。
心に残るものには、意味がある
レミーの映画が好きだったのは、ただ感動したからじゃなくて、私自身の“記憶の味”に、そっと触れてくれたからなのだと思う。
心に残る作品や味には、理由がある。それはきっと、私たちの中にある「大切にされた記憶」と響き合っているから。
そしてそんな記憶を、大人になった今こそ、あらためて抱きしめてあげたいと思う。
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