自己肯定感が上がらない理由──それ、“自己受容”が抜けていませんか?

自己肯定感を上げたいのに…うまくいかない

「もっと自分を好きになりたい」
「自信を持って前に進みたい」
「周りに振り回されず、自分の軸で生きたい」

そう思って、「自己肯定感を高める方法」を探したことはありませんか?

自己肯定感という言葉は、今やすっかり有名になって、本屋に行けば、たくさんの関連本が並んでいます。

アファメーション、成功体験の積み重ね、自分を褒める習慣づくり──

いろんな方法が紹介されています。

でも、こんな声もよく耳にします。

「やってみたけど、いまいち変わった感じがしない」

「逆に、自己肯定感が“高くない自分”を責めてしまう」

「ポジティブになろうとして疲れてしまった…」

実はそう感じているのは、あなただけではありません。

とても多くの人が、「自己肯定感を上げる」という目標に向かって頑張った結果、かえって苦しくなってしまうという“逆転現象”を経験しているのです。

なぜ、そんなことが起きるのでしょうか?

その背景には、
「自己肯定感」と「自己受容」が混同されているという問題があります。

この2つは、似ているようで実はまったく違うもの。

その違いを知ることで、「自分を変えよう」と無理に頑張る生き方から、「そのままの自分に安心できる」やさしい生き方へと、シフトしていくことができるかもしれません。

自己肯定感と自己受容は、まったく違うもの

「自己肯定感」と「自己受容」──
この2つの言葉はよく似ていますが、意味するところはまったく違います。

それをひと言で表すなら、

・ 自己肯定感は「条件つきの肯定」
・ 自己受容は「無条件の肯定」

という違いです。

自己肯定感は「うまくできている自分」への肯定

自己肯定感とは、
「自分には価値がある」と思える心の感覚です。

  • ちゃんとできたとき
  • 人から認められたとき
  • うまくいっているとき

こうした「条件」がそろっているときに、自分を肯定できる。

だからこそ、調子がいいときは気分も上がるし、自信も持てます。

でも逆に、何かに失敗したり、他人と比べて落ち込んだりしたときは──

「こんな自分じゃダメだ」
「もっと頑張らなきゃ」

という気持ちが出てきて、肯定感がすぐに揺らいでしまうのです。

自己受容は「どんな自分もそのまま肯定する力」

一方で、自己受容は「無条件の肯定」。

  • できないときも
  • 落ち込んでいるときも
  • 嫌な感情を抱えているときも

「それが“今の自分”なんだよね」と、判断せずに、ただ認めてあげる心のあり方です。

たとえば…

「ああ、私いま自信ないんだな」
「また他人と比べて落ち込んでるな」

そうやって、自分の弱さや未熟さを「ダメ」と決めつけずに、そのまま“そこにある”ものとして、優しく受け止めること。

それが自己受容です。

まるで、自分をやさしく包み込むあたたかい毛布のようなもの。

そこにくるまると、少し安心して呼吸ができる。

「そんな自分で大丈夫」と思える感覚が、自然に湧いてくるのです。

自己肯定感ばかりを求めると、なぜ苦しくなるのか?

「もっと自分を好きにならなきゃ」
「前向きに考えなきゃ」
「自己肯定感が低いからダメなんだ」

そんなふうに、自分を変えようとがんばっていませんか?

でも──
実はその「がんばり」こそが、あなたを苦しめている可能性があります。

「自己肯定感を上げなきゃ」と思うほど、今の自分を否定してしまう

自己肯定感を上げようとするとき、多くの人が無意識にこう思っています。

「今の私はまだ足りない」
「こんな自分ではダメだ」
「もっとできるようにならなきゃ」

つまり、今の自分にOKを出していない状態なのです。

この状態でいくら「私は素晴らしい」「できる」とアファメーションを唱えても、心の奥では「でも、そうじゃないよね…」という違和感が残ってしまいます。

「ポジティブにならなきゃ」がプレッシャーになる

「前向きに」「明るく」「ポジティブに」といった言葉は、本来なら希望をくれるはずのものです。

でも、心が疲れていたり、自信を失っていたりするときには、その言葉がかえって重たいプレッシャーになってしまうことも。

「こんなことで落ち込んでちゃダメだ」
「ちゃんと前を向かなきゃ」

そうやって、自分の弱さやネガティブな気持ちにフタをしてしまうと、ますます本音が言えなくなり、苦しさが積み重なっていきます。

自己受容があると、がんばらなくても変わっていける

でも、もし今の自分に「それでいいよ」と言ってあげられたらどうでしょう。

  • 自信がなくてもいい
  • 落ち込んでもいい
  • 不安でもいい

そんな自分に、無理に「良い意味づけ」をしない。

「今はそう感じてるんだね」と、そのまま認めてあげるだけで、心はふっと緩み始めます。

そして不思議なことに、そんなふうに安心できたときほど、人は自然に「ちょっと動いてみようかな」と思えるようになるのです。

自己受容のステップ──“今の自分を否定しない”ことから始めよう

「自己受容」と聞くと、なんだかむずかしそうに思えるかもしれません。

でも、最初の一歩はとてもシンプルです。

“今の自分を否定しない”こと。

これだけで、心が少しずつ落ち着いてきます。

その気持ちを、そのまま感じてみよう

たとえば、ふとした瞬間にこんな思いがわいてきたとします。

  • 「またダメだった…」
  • 「私ってどうしてこうなんだろう」
  • 「みんなうまくいってるのに…」

そんなとき、私たちはつい、

「そんなこと思っちゃダメ」
「前向きにならなきゃ」

と、自分の感情にフタをしてしまいます。

でも、そんなときこそ、静かにこう言ってあげてください。

「そうだね。そんなふうに感じてるんだよね」
「うん、わかるよ。苦しかったよね」

まるで、大切な友達の話を聴くように、“その気持ちがある”ことを、ただ認めてあげるだけでいいんです。

感情は、感じ切ると、自然に静まっていく

私たちは、ネガティブな感情を“早く手放そう”と焦りがちです。

でも本当は、その感情を無理に消そうとする代わりに、しっかり感じてあげることで、自然に小さくなっていくんです。

たとえば──

  • 「悔しかった」
  • 「さみしかった」
  • 「不安だった」

本当はそう感じていることを自分が認めたら、それだけで気持ちが少しやわらいだ経験はありませんか?

感情は、敵ではありません。

ただ「わかってほしい」と出てきているだけ。

無理に追い払おうとせずに、ただその存在に気づいてあげることで、すっと静かになっていくことも多いのです。

自己受容は、自分の一番の味方になること

自己受容とは「こんな自分でも、いいんだよ」と自分に言ってあげられること。

誰かからの励ましや肯定がなくても、自分が、自分の味方になってあげられる状態が自己受容です。

それは、特別なスキルではありません。

ほんの少し、見方を変えるだけで、あなたにも今日からできることなんです。

安心感が生まれると、人は自然に前へ進める

「変わりたいのに、動けない」
「挑戦したいけど、自信がない」

そんなふうに感じるとき、多くの人は「もっと頑張らなきゃ」と自分を奮い立たせようとします。

でも、なかなか一歩が出ないのは、意志が弱いからでも、能力が足りないからでもありません。

その前に、“安心できる土台”がないだけなのです。

安心できると、人は自然に動き出す

たとえば、あなたが失敗して落ち込んでいるときに、
「また頑張ろうよ!」と励まされるより、

「そうだったんだね」
「つらかったよね」

と、気持ちをそのまま受けとめてもらったときのほうが、ずっと心がほぐれた経験はありませんか?

それと同じように、自分の気持ちに自分でそっと寄り添えるようになると、心の中に少しずつ安心感が育っていきます

その安心があると、「やってみようかな」「ちょっと話してみようかな」という自然な意欲が芽生えてくるようになるのです。

自己受容は、自分に“やさしくしてあげる力”

多くの人が、「まず自信をつけなきゃ」「結果を出さなきゃ」と焦ります。

でも、自信や結果は、いつもあとからついてくるものです。

それより大切なのは、どんな自分にもやさしくしてあげられること。

失敗しても、落ち込んでも、不安になっても、大切な親友のように、自分を扱ってあげる。

自己受容とは、言い換えれば、「自分の一番の味方になる」力とも言えます。

そうして心の土をやわらかく耕すことで、行動という芽は、自然と育っていくのです。

「自分でいい」と思えるとき、人生が動き出す

自己受容のゴールは「もっとすごい自分になること」ではありません。

今の自分に、
「それでいいよ」と思えること。

無理に変わらなくても、ちゃんと意味があると思えること。

そんなふうに思えたとき、人は安心して呼吸ができるようになり、自分のリズムで、自然に前へと進むことができます。

無理にポジティブにならなくても、自己肯定感を上げなくてもいい。

まずは、自分を大切に扱ってあげることから始めてみてください。

まとめ──“自分でいい”と思えることが、いちばんの力になる

ここまで「自己肯定感」と「自己受容」の違いについてお話してきました。

多くの人が、「自分をもっと好きになりたい」「前向きな自分でいなきゃ」と、自己肯定感を高めようとがんばってきたのではないでしょうか。

でも、その前に必要なのは、今の自分に寄り添う気持ちなのかもしれません。

自己肯定感と自己受容の違い(おさらい)

  • 自己肯定感は、「できている自分」を条件つきで認める感覚
  • 自己受容は、「どんな自分でも」否定せずに大切にするあり方
  • 自己肯定感は、成果や評価によって上下しやすい
  • 自己受容は、何かができる、できないに関係なく、自分に安心感を与えてくれる

自己受容が育つと、自然に動き出せる

無理にポジティブにならなくても大丈夫。

自信がなくても、行動できなくても、大丈夫。

まずは「それが今の私なんだ」と認めてあげること。

それだけで、心がふっとゆるみます。

そしてその安心のなかから、自然と小さな意欲や好奇心が生まれ、あなたらしい一歩が踏み出せるようになっていきます。

あなたへの問いかけ

  • あなたは、どんな自分にダメ出ししてきましたか?
  • そのままの自分を、認めてあげたことはありますか?
  • 本当は、どんなふうに自分を扱ってあげたいですか?

答えは出なくても大丈夫。

ただ、立ち止まって感じてみることが、変化のはじまりになります。

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