起業を家族に反対されたら

起業したいと夫や妻に話したら『そんな簡単にうまくいくわけない!』と反対された。

起業したいと父親に相談したら『なぜ会社を辞めたんだ!』と心配された。

起業のために家族に協力してほしいのに、子供も夫も全く非協力的で困っている。

起業の相談に乗っていると、残念ながらこういった話はよく聞きます。
せっかく起業をしたいと勇気を振り絞って話したのに、一番応援して欲しい家族から反対されたら、気持ちも萎えてしまいますよね。

今回は、起業を家族に反対されたとき、どう考えたらいいのか、どうしたらいいのかについてお話したいと思います。

ちょっと非常識でぶっ飛んだ話もありますが、どうぞ最後までお付き合いください。

現実は自分が創っている

スピリチュアルな物の見方のひとつに、こんな説があります。

自分が体験することは、すべて自分が創り出している

「思考は現実化する」という言葉を、聞いたことはありますか。「思考が現実化する」とはナポレオン・ヒルという成功哲学の大家が著した本のタイトルです。(ナポレオン・ヒルについては、いろいろきな臭い話があるのですが……本筋からそれるのでまた別な機会に)

スピリチュアルでは、私たちがいる現実の世界は、すべて幻だと言われています。どういうことかというと、現実だと思っているものはすべて、自分が見ている妄想に過ぎないというのです。

胡蝶の夢

「胡蝶の夢」という故事をご存知でしょうか。
中国の思想家、荘子が見た夢から生まれた言葉です。

ある日、荘子は自分が蝶になった夢を見ました。
花から花へと飛び回るのが、めちゃくちゃ楽しくて、蝶になっている間は自分が人間であることもすっかり忘れていました。

しかし夢から覚めてみると、自分はもう蝶ではありません。

そこで荘子は考えました。

「はたして自分は人間なのだろうか。それとも本当の自分は蝶で、人間になった夢を見ているだけなのではないか……」

つまり、夢の方が現実で、現実だと思っていたものは本当は夢なんじゃないかと、荘子は考えたんです。

このあたりのぶっ飛んだ発想が、さすが荘子先輩!という感じですが、私はこの「胡蝶の夢」というエピソードは、案外、この世界の真実を捉えた話なのではないかと思っています。

映画「マトリックス」でも「現実だと思っていた世界が、実は自分が機械に見させられている仮想現実だった」という設定がありました。

この映画はスピ好きの間で「これこそがこの世界の真理だ!」ということで、大きな話題になりました。

何が言いたいかというと、この世界はすべて自分が創り出した妄想であるということです。自分が創った妄想なのだから、自分次第でいかようにも自由に変えられるのです。

つまり、人を変えようとするのはナンセンスだということです。
わざわざそんなめんどくさいことをしなくても、自分の思考を変えれば、他人なんていくらでも変えられるのですから。

人は自分の意識の写し鏡

「人は鏡」という言葉があります。人のふり見て我が振り直せという意味ですが、これをスピリチュア的に解釈するならば「人を見れば自分が潜在意識下でどんなことを考えているかがわかる」ということです。

いろいろな説がありますが、潜在意識は人間の意識の90%とも99%を占めているとも言われています。

私たちが意識できる思考は1割にも満たず、思考のほとんどは意識されることなく行われています。

気に入らない人や、自分を邪魔してくる人は、目障りかもしれません。しかしそれもすべて、自分の思考が生み出した妄想なのです。

自分が想像で創り出した映像に文句を言ったり、それを変えようとすることは、はたから見ればとても滑稽です。それはまるで、鏡に写った自分に「お前はなんなんだ!」と文句を言ってるようなもの。

しかし、私たちはそのことにまったく気が付かずに、一生懸命自分が創った妄想という名の現実をなんとかしようと躍起になります。

現実は自分が創った妄想だとするならば、やることは一つしかありません。自分の頭の中の思考を変えればいいのです。

あなたを邪魔するのは、他人ではなく、自分の思考なのです。

もし、起業を家族に反対されたのなら、それは自分の中に、自分が起業することを反対している思考がある、ということになります。

人から言われたことは、そのまま自分が自分にかけている言葉だと捉えてみましょう。

失敗が怖いのかもしれないし、自分にそんなことはできっこないと思っているのかもしれません。あるいは、もっと準備が必要なのかもしれません。

反対してくる家族に向かう前に、まずは自分自身と向き合いましょう。

深層自己説得

思考を変えるには、深層自己説得というテクニックを使うといいでしょう。

深層自己説得は、深層意識で反対している自分を説得するという方法です。

例えば深層意識に「起業なんてリスクが大きいしやりたくない」と思っている自分がいたら、そんな自分を言葉で説得するのです。

起業に賛成の「賛成ちゃん」と起業には反対の「反対ちゃん」のやり取りを実際に見てみましょう。

反対ちゃん

「起業なんて、たぶんうまくいかないよ。やめといたほうがいいよ」

賛成ちゃん

「そうだね。確かに起業は失敗するかもしれないし、お金だってかかるしリスクはあるよね。たださあ、だからって何もしないのも、それはそれでリスクじゃないかなあ」

反対ちゃん

「どういうこと?」

賛成ちゃん

「だって、今の状態ってさ、あまり幸せではないよね。好きではない仕事をずっとやっていくのはストレスでしょ?ストレスから病気になったり、はげたりするかもしれないよ」

反対ちゃん

「は、はげ……!?……それは確かに嫌だな。でもさ、起業で失敗したらそれこそストレスじゃないの?」

賛成ちゃん

「そうだね。失敗したらそうなるよね。だからこそ、しっかりと入念に下調べして、それから起業をするといいと思うんだよね」

反対ちゃん

「なるほど、そのほうが失敗のリスクも減っていいかも」

賛成ちゃん

「それに、すぐに起業するよりも、副業から始めてみようと思うんだ。今の会社を続けるのはもう無理だから、もっと時間の自由がきくバイトか派遣の仕事に移ろうと思う。そうしたら、生活の心配もしなくていいし、起業の準備も進められるし」

反対ちゃん

「うん、それなら反対する理由はないかも」

賛成ちゃん

「じゃあ、一緒に成功するよう、あなたも協力してよ」

反対ちゃん

「しょうがないな。わかった、あなたが無茶しないよう、わたしもしっかり見続けるよ」

こんな感じで、賛成派の自分と、反対派の自分とで自問自答するんです。椅子やクッションを2つ使って、賛成派と反対派で場所を変えて対話すると、よりイメージがしやすいです。

場所の関係で椅子を使えない場合は、紙にセリフを書き出していくやり方もおすすめです。

説得と言っても、相手をねじ伏せるのではなく、反対派の気持ちをちゃんと共感しつつ、いろんな視点から話をしていくとうまくいきます。

ぜひ実際にやってみてくださいね。

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