自分を認めるという魔法

他人の承認から自由になるために
「もっと頑張らなきゃ」
「ちゃんとやらなきゃ」
「誰かに認めてもらいたい」
気づけば、こんな思いに追われて苦しくなっていませんか?
誰かに認めてもらいたいという気持ちは、誰の中にも自然にあるものです。けれど、その思いが強くなりすぎると、息苦しさや無力感につながってしまうこともあります。
私自身、長い間「人に認められること」に価値を置いて生きてきました。けれどある時、ふと立ち止まりました。
「その前に、自分が自分を認めているだろうか?」
この問いから、私の心は少しずつ自由になっていったのです。
褒められなかった子ども時代
私の母はとても厳しい人でした。何かできなかったときにはすぐに叱られましたが、うまくいったとき、頑張ったときに「よく頑張ったね」と言われた記憶はほとんどありません。
子どもだった私は、「もっとちゃんとしなきゃ」「もっと母に認めてもらいたい」と思うようになりました。
その気持ちは大人になっても消えず、仕事でも人間関係でも、どこかで「人から評価されること」が行動の基準になっていました。
誰かに褒められたい。誰かに「君はすごい」と言ってもらいたい。
けれど、どれだけ認められても、すぐに「こんな自分じゃだめだ。もっと頑張らなきゃ」と思ってしまう。
結局、いつまで経っても「自分はまだまだ不十分」だと感じ続けていたのです。
本当に必要だったもの
ある時、ふとこんな疑問が浮かびました。
「私がこんなにも誰かに認めてほしいのは、そもそも自分で自分を認めていないからじゃないか?」
ちょうどその頃、再決断療法という心理療法に出会いました。
子供時代の自分に会いにいき、心の傷を癒して、自分の考え方の癖を修正するための方法です。
私は6歳くらいの自分をイメージし、心の中でこう語りかけてみました。
「ともくんは本当によく頑張ってきたね」 「お母さんに褒めてもらえなくても、ちゃんと自分で頑張ってきたの、知ってるよ」
すると、不思議なことに、涙がスーッと流れてきました。
私はずっと、「もっと頑張らなきゃ認めてもらえない」と思い込んでいたけれど、本当はもうずっと前から、十分に頑張っていたのだと、気づいたのです。
認められるために働きすぎた女性
あるクライアントの女性の話をご紹介します。
彼女は会社で管理職をしていて、部下や上司から「頼れる存在」でいようと、毎日必死で働いていました。
周りの評価は高かったけれど、彼女はなぜかいつも不安で、家に帰ると涙が出てくると言います。
実は彼女は三人きょうだいの長女でした。
小さいころから「お姉ちゃんでしょ」「妹たちの面倒をみてあげなさい」と言われて育ち、甘えたい気持ちをぐっとこらえて頑張ってきたそうです。
セッションで話を深めていくうちに、彼女はこう言いました。
「小さい頃、お母さんに“ちゃんとしなさい”ってばかり言われてました。甘えたくても、ちゃんとしないと怒られたから…」
そこで、彼女に再決断療法をすることにしました。
そして、彼女に小さな子供の自分に身を置いたつもりになってもらい、私はこう言いました。
「ちゃんとしなくても大丈夫だよ」
「たとえお母さんが認めてくれなくても、そのままのあなたで価値があるよ」
彼女は涙を流しながら、「こんな言葉、大人になって初めて聞いた」と言いました。
それから数週間後、彼女は仕事のスタイルを少しずつ変え、無理をせずに自分を大事にするようになりました。
職場の雰囲気も良くなり、自然に笑顔が溢れるように。
その様子を「自分が自然体でいる方が、チームもうまくいくんですね」と笑って話してくれました。
自分を認めるということ
「自分を認める」って、どういうことだと思いますか?
それは、「自分は完璧である」と思い込むことではありません。
むしろ、不完全で、弱さもあって、時に間違える自分をそのまま受け入れてあげることです。
・失敗しても、それを責めずに「よくやったね」と言えるか
・落ち込んでいる自分に「悲しいね。その気持ちよくわかるよ」と寄り添えるか
・誰かに認められなくても、「私は私をわかってるよ」と言ってあげられるか
自分を認めることができれば、他人の評価に振り回されなくなります。
誰かの「いいね」や「すごいね」がなくても、自分の中に「OK」を出せるようになる。
それが、心の自由への第一歩です。
あなたの中の小さな自分に、声をかけてみてください
最後に、もしあなたが「もっと頑張らなきゃ」と感じていたら、ちょっとだけ立ち止まってみてください。
静かな場所で目を閉じて、子どものころの自分を思い浮かべてみましょう。
そして、こう語りかけてあげてください。
「今まで、ほんとうによく頑張ってきたね」
「誰も見ていなかったとしても、私はちゃんと知ってるよ」
「そのままのあなたで大丈夫だよ」
きっと、あなたの心に、優しいあたたかさが広がっていくでしょう。
もっと深く、自分と向き合いたいあなたへ
もし今のあなたが「もっと自分を認められるようになりたい」「他人の目から自由になりたい」と感じているなら、心の奥深くから変わるための第一歩を体験してみませんか?
私がご提供している【自己受容レッスン RE:Birth】の体験セッションでは、あなたの心に寄り添いながら、自分を認める感覚を一緒に育てていきます。
▼体験セッションの詳細はこちら
https://takeuchitomohiro.com/rebirth-taiken2/

どんなあなたも、まるごと大丈夫。
そんな穏やかな気持ちを、あなたも感じてください。