母は怪獣だった──踏まれずに生き延びるための距離感の話

あなたの家にも“怪獣”がいませんでしたか?

怒ると手がつけられない。

ご機嫌なときはやたら優しいけど、なにかの拍子に突然怒り出す。

自分の感情を爆発させておいて、あとから「あなたのためよ」と言う。

……そんな母親のもとで育った人は、少なくないかもしれません。

私にとって母は、まさに「怪獣」でした。
しかも、感情が読めない・予測不能・破壊力はラスボス級。

この怪獣に踏みつぶされないよう、私は子どもの頃から、距離感と観察力だけで生き延びてきたのです。

子どもは怪獣の気象予報士だった

今にして思えば、私はいつも「母の機嫌の天気予報」をしていたように思います。

「あ、今日はなんか風が強そうだ」
「雨雲出てきたな……ちょっと静かにしよう」
「晴れてるけど、油断すると雷がくるぞ」

こんなふうに、母の顔色や声色、言葉のトーンから“今日の機嫌”を先読みして、なるべく怒らせないように、地雷を踏まないように過ごすのが日常でした。

そのうち私は、“自分の気持ち”よりも“母の気持ち”を優先するようになっていきました。

怪獣とは、距離を取るのが正解

でも、大人になってから気づいたんです。

「逃げてもよかったんだ」
「この怪獣、物理的に離れるだけでだいぶ無力化するな……」と。

私は実家を出て、母と一定の距離を置くことで、ずっと緊張していた心がふっと緩んだのを覚えています。

もちろん、罪悪感もありました。

「そんな冷たい子でいいのか」
「親不孝なんじゃないか」

でも、ようやくわかったんです。

怪獣と共存するには、適切な距離感が必要。
それは冷たさじゃなくて、自分の命を守るための知恵なんですよね。

ケアテイカー気質のあなたへ──今も誰かの感情を世話していませんか?

今、私のもとには「人の世話ばかりして疲れてしまった」というクライアントがよく来ます。

  • 人の気持ちを察してしまう
  • 自分より他人を優先してしまう
  • 頼まれてもないのに、心配して、気を使って、疲弊していく

こういう人たちの多くが、子どもの頃に怪獣と暮らしてきた人たちです。

つまり、かつて母に対してやっていた「気遣い」「予測」「自己犠牲」を、今も他人にやってしまっている。

それが「優しさ」や「愛情」だと思っていたけど……
実はそれ、過去の延長にある“生存戦略”だったのかもしれません。

そして気づく。「あれって、余計なお世話だったかも」

自己啓発セミナーを受けたあと、心がオープンになって、他人のことばかり気にかけていた時期がありました。

「自分は満たされてるから大丈夫」と思ってたけど……
今振り返れば、けっこう、ありがた迷惑なこともしてたなと。

人を心配することで「自分は役に立ってる」と安心したかっただけかもしれない。
優しさだと思っていた行動の裏に「寂しさ」や「役割の癖」が隠れていたんだと思います。

今はもう踏まれない場所に行ける

もしあなたが、「人のことばかり気にして疲れる」タイプなら、それはもしかすると、過去に怪獣と共に生きた経験が今も残っているのかもしれません。

でも大丈夫。
もう踏まれない。

距離を取っても、あなたの価値は減らない。
他人の感情を抱えなくても、あなたの存在はそのままで意味がある。

そして、あなたがあなた自身にやさしくできるとき、あの怪獣さえも、ただ不器用な一人の人間だったんだなと感じられる日が来るかもしれません。

あなたは怪獣の“余波”をまだ受けていませんか?
── チェックリストでセルフチェック

次のような傾向がある方は、もしかすると「怪獣母との共生時代」の名残が今も心に残っているかもしれません。

  • 人の機嫌が悪いと、自分が悪いような気がする
  • 怒られるのが極端に怖い(委縮する or 避けたくて言いなりになる)
  • いつも相手の感情を先回りして察してしまう
  • 自分が頑張らないと、周囲の空気が悪くなる気がする
  • 「相手のために」をやりすぎて、あとでどっと疲れる
  • 罪悪感が強く、断るのが苦手
  • 甘えたいのに、うまく甘えられない
  • ふと一人になると、「誰もわかってくれない」と感じてしまう

4つ以上当てはまるか、1つでも強烈に当てはまれば、怪獣サバイバーかもしれません。。
これは“性格”じゃなくて、サバイバル経験の名残です。

今からできる「怪獣との安全な距離のとり方」3ステップ

① 心のなかに“安全地帯”をつくる

まずは「踏みつけられない距離」を、自分の内側に持ちましょう。

  • 「この話題は踏み込みすぎかも」と思ったら、一歩引く
  • 罪悪感が出てきても「今は、自分を守るのが優先」と唱える

目を閉じて深呼吸したあと、ゆっくり自分にこう言ってあげてください

「私は、ここにいていい」

② 世話を焼きたくなったとき、“一呼吸置く”習慣を

誰かのことが気になって仕方ないとき、その場でこう自分に聞いてみてください。

  • これは本当にその人のため? それとも私の不安?
  • いま、私の内側はどう感じてる?
  • 助けなくても、見守ることはできる?

「放っておく」のではなく、「巻き込まれずに見守る」ことが、ほんとうの優しさです。

③ 自分を「気にしてあげる」練習を

他人ばかり気にしてきた人ほど、自分の気持ちを後回しにするクセがあります。

  • 寝る前に「今日、私はどんな気持ちだった?」と振り返る
  • 朝に「今日はどう過ごしたい?」と問いかけてみる
  • 誰かに言いたくなったことを、まず自分にメモする

自分を“気にかける”ことを積み重ねることで、心の主導権を、少しずつ自分の手に取り戻していけます。

あなたの「優しさ」は、本物です

でもそれは、人を助けすぎることではなく、自分も大切にすることから始まります。

怪獣とともに生き抜いてきた、あなたの知恵と感性は、
きっと誰かの光になります。
まずは自分自身に、そっと灯をともしてあげてくださいね。

ありのままの自分を受け入れたい方へ

「ちゃんと育ててもらったはずなのに、生きづらい」
「自分ばかり我慢している気がする」
「人の感情を優先して、自分を後回しにしてしまう」

そんなあなたへ。
そのしんどさには、ちゃんと“理由”があります。

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