セルフレジの時代に、ふと思ったこと

便利が本当にいいことなのか?
セルフレジって、本当に便利ですよね。
並ばなくていいし、気を使わなくていいし、急いでいるときにはありがたい存在です。
でも、ふとした時に思うんです。
「なんだか、ちょっと味気ないな」と。
この前、久しぶりに有人レジでお会計をしてもらったとき、店員さんが「寒いですね〜」と一言声をかけてくれました。
それだけの何気ない会話が、じんわりと心に残って…。
便利さもいいけれど、人と人とのやりとりって、やっぱりあたたかいなと改めて感じたんです。
「急がなきゃ」と自分を追い立てていた頃
正直に言えば、以前の私は、効率をとても大事にしていたタイプでした。
もっと早くしなきゃ。
もっと無駄なく、スマートにやらなきゃ。
そんなふうに、自分をいつもどこかで駆り立てていた気がします。
その背景には、子どもの頃の経験もありました。
私は少しのんびり屋なところがあって、よく母から「早くしなさい!」と急かされていたんです。
もちろん、母なりに社会の中で生きていく私を心配しての言葉だったのだと思います。
でもその影響もあって、私は“のんびりしていてはいけない”と無意識に思い込むようになっていました。
子どもを授かって気づいた「のんびり行くしかない日々」
そんな私の価値観が少しずつ変わり始めたのは、子どもを授かったことがきっかけでした。
赤ちゃんは、どんなに急いでも、思い通りにはなりません。
泣きたいときに泣いて、眠たいときに寝る。
そんな“マイペースのかたまり”のような存在に、最初は戸惑い、イライラしました。
でも、だんだんと気づいたんです。
「のんびり行こう」じゃなくて、「のんびり行くしかない」んだなって。
焦ってもしょうがない。
急がなくても、ちゃんと育っていく。
そう思えたとき、自分の中の「効率」に縛られていた何かが、ふっと緩んだ気がしました。
手間がかかるからこそ、愛着が生まれる
手間がかかることって、たしかに面倒です。
でもその分、そこには「愛情」や「思い入れ」が生まれていく。
たとえば子育て、ペットの世話、植物を育てること。
どれも時間がかかって、手間がかかって、時には報われないこともあるけれど、だからこそ、愛情が深くなり、関係性が育っていく。
手書きのメッセージや、ちょっとした声かけ。
効率とは真逆の行動が、人の心をあたため、つながりをつくっていく。
自己受容もまた「共感」からはじまる
私は、自己受容セラピストとして活動しています。
その中でいつも感じるのは、人は「正しさ」よりも「気にかけてもらえたこと」によって癒されるということです。
こうすべき、ああすべきというアドバイスより、「その気持ち、わかりますよ」とそっと寄り添う一言の方が、ずっと心に響くこともある。
今のままではつらいこと、何かを変えなきゃいけないこと。
それは、本人が一番よくわかっているんです。
でも、わかってもらえた、受け入れてもらえたという感覚があるから、人の心は動く。
だから私は、「あなたはそのままで大丈夫だよ」と直接言うよりも、そういう態度で、そっと接することを大切にしています。
結論を急がず“心を交わす”
私たちは、便利さやスピードを求めがちです。
でも、急いだその先に、本当に大切なものがあるかどうかはわかりません。
焦らずにただ話を聴いてくれたこと。
一緒に沈黙の時間を過ごしてくれたこと。
そんな、ちょっと面倒で、効率の悪い関わりの中にこそ、「ああ、この人と一緒にいていいんだ」と感じられる安心がある。
最後に
デジタル化や自動化が進み、どんどん便利になっていく今の時代。
それでも、“人のぬくもり”を感じられるやりとりは、これからもっと価値を増していく気がしています。
誰かと心を交わす。
手間をかける。
笑顔が生まれる。
それって、時代がどれだけ進んでも、私たちが本当はずっと求めているものなのかもしれませんね。
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