等身大で歩む歌──Negicco「Walk With」と自己受容

新潟発のアイドルグループ・Negiccoの楽曲『Walk With』。
聴いたときにふっと肩の力が抜けるような、素直であたたかな曲です。

作詞・作曲・編曲を手がけたのはシンガーソングライターの辻󠄀林美穂さん。

彼女自身もソロ活動やユニットを経て、決して順風満帆とは言えない道を歩んできました。今は職業作曲家として活動を続けていますが、この曲には、自身の心情を重ねているように感じます。

光と闇を抱えて歩んできた歌詞

歌詞の中には、自己受容に通じるフレーズがたくさんあります。

「完璧な大人には まだまだなれないけど
そんな未熟な自分が ちょっと嫌いで ちょっと好きかも」

「シワも シミも くすみも
全部ひっくるめて私だから」

無理に「自分を好きになろう!」とするのではなく、嫌いな部分も含めて「これが私」と受け止める。
この「ちょうどいい距離感」が、自己受容の本質なんじゃないでしょうか。

Negiccoが愛される理由

Negiccoは20年以上活動を続けてきました。
地方の小さなイベントから始まり、大きなブレイクこそなかったけれど、光と闇の両方を見せながら歩んできた。

ファンもその苦労を知っているからこそ、長く応援している。気づけば、ファンも良い年を重ねた大人ばかりです。

「アイドル」と「人生の伴走者」。
その二つが重なった存在だから、Negiccoは今も愛されているのだと思います。

「Walk With」に込められたメッセージ

曲名の『Walk With』は、ただ「一緒に歩こう」という意味以上に、
辻󠄀林さん自身の「私も一緒に歩いてきたよ」というメッセージにも感じられます。

同世代として、迷いや不安を抱えながら、それでも歩き続けてきた。
その想いをNegiccoに託したからこそ、あの安心感のあるメロディと歌詞が生まれたのではないでしょうか。

まとめ

大きく知られていなくても、こういう曲にこそ本当の価値があると思います。
流行に消費されるのではなく、光と闇の両方を抱えたまま歩んできた証。

『Walk With』は、Negiccoにとっても、辻󠄀林美穂さんにとっても、そして聴く私たちにとっても、自己受容の歌なのだと感じます。

あなたにとって「一緒に歩いてきた証」はなんですか?

Walk With(Music Video)

Walk With 歌詞(作詞・作曲・編曲 辻󠄀林美穂)

長いこと やってきました
転びながら 迷いながら
たくさん選んできたよね
今はこれが正解だ、って

感情の迷路へと
気づけば 引き込まれて
散々 悩んできたよね
目を腫らした夜もあったな

乗り越えた数だけ
胸を張れるって信じてた

ただ駆け抜けた あの頃が
なんだか 懐かしくなったから
噛み締めて 歩いたの
私を育てたこの町
語り明かしたベンチは
もうなくなっていた

タフな事 重なっちゃった
笑顔なんか 作れなくて
「全部厄年のせいだ!」
今はこれで乗り切ってます

完璧な大人には
まだまだ なれないけど
そんな 未熟な自分が
ちょっと嫌いで ちょっと好きかも

たったひとつしかないと
思い込んでた正解は
こんなにもたくさんあったんだって
少しずつ分かってきた
だから 肩の力抜いて
時には 手も抜いて
気楽にいきましょう

シワも シミも くすみも
全部ひっくるめて私だから

ただ駆け抜けた あの頃が
背中 押してくれる気がした
噛みしめて 歩いてく
これからも移りゆく町
当たり前を大切に
「私」を生きてゆこう

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